ジャガイモ 疫病
タネイモを植え付けたら、病害虫の異常がないか毎日観察しましょう
ジャガイモ栽培で、最も注意が必要な病気がジャガイモ 疫病です。
疫病は感染スピードが早く、とても厄介です。
症状を把握すると、進行状態によっては治療が可能な場合もあります。
疫病についての情報を頭に入れておき、早期発見をすると良いです。
ジャガイモ 軟腐病
軟腐病(なんぷびょう)はジャガイモなどの野菜以外にも、
草花、球根など、さまざまな植物がかかる病気です
ジャガイモを収穫間近まで育てたのに、軟腐病が発生し、
収量が激減してしまった、という話をよく耳にします。
ジャガイモ 軟腐病の症状が分かれば、畑で異変の出た株にすぐ気付き、
感染を広げないよう、早期に対応できるようになります。
ジャガイモ 乾腐病
乾布病(かんぷびょう)は、ジャガイモがかかる病気の中でも、
とくに注意が必要な病気の1つです
1つのイモが感染していることで、周りに被害が広がる可能性もあります。
乾布病の症状は栽培中よりも貯蔵中などに出ることが多いので、
症状を覚えておくと、タネイモ選びの時などにも役立ちます。
ジャガイモ 黒色心腐
ジャガイモは、栽培中にこまめに収穫できませんが、最後に一気に収穫ができます。
ゴロゴロとたくさんの新しいイモが収穫できると、とても嬉しくなります。
収穫してすぐの新ジャガイモは、みずみずしさがあっておいしいですし、
貯蔵して熟成させておいしくなるジャガイモもあります。
ところが、いざ食べようとイモを切ってみると、中が黒くなっていることがあります。
こういった症状を、黒色心腐(こくしょくしんぐされ)と呼びます。
ジャガイモが黒色心腐になるのは、いったいなぜなのでしょうか。
[ジャガイモ 黒色心腐]
■主な症状
・塊茎の中心の変色
黒色心腐では、塊茎の中心が変色するという、特徴的な症状が出ます。
変色部分は、紫色を帯びたような黒色から真っ黒な色をしていて、形は不整形です。
表面上は特に症状がでないことがほとんどのため、
切ってみて初めて症状が出ていることに気づきます。
症状が出た部分そのものが不整形なため、切った角度によっても見え方が変わります。
変色部分には異臭などはありませんが、健全な部分に比べると、
ややゴムのような強い弾力のある感触に変わります。
変色部分の乾燥などにより、亀裂や空洞が起こることもあります。
基本的には、表面に症状が見えることは少ないですが、
稀に表面にも目立つ変色が起こることがあります。
表面に症状が出れば、それをはじくことは簡単ですが、
内側にのみ症状が出ている場合は、発見が遅くなります。
■主な原因
・高温と通気不良
黒色心腐は、通常貯蔵中に発生する生理障害で、
収穫前のイモに症状が出ることはほとんどありません。
症状発生の原因となるのは、貯蔵中の高温と通気の悪さです。
黒色心腐は、イモが窒息状態になることによって、起こるといわれています。
高温状態になると、イモの休眠が破れ、急激に酸素を必要とします。
この時に通気性が悪いと酸素が足りずに窒息状態となり、
黒色心腐の症状が起こるのです。
■対策
・温度管理と通気性
黒色心腐の症状を出さないためには、
収穫後から貯蔵中の温度や通気性に注意します。
ジャガイモは貯蔵性が高い野菜です。
黒色心腐が起こるかどうかは別にしても、涼しく通気性の良い環境で貯蔵することが、
長く貯蔵できるポイントになります。
症状が出てしまった後は、何をしても元に戻ることはありません。
自宅で消費する分には、変色部分を取り除くだけで済みますが、
商品として販売するとなると価値が下がることになりますし、
選別ではじくことが難しくなります。
後々、クレームの元になる可能性もあるので、予防を怠らないようにしましょう。
■判断基準
黒色心腐は、症状がイモの中心に出ることが多く、表面にはほとんど出ません。
見た目から症状が出ているかどうかの判断ができないため、
発見が遅れるケースが多いです。
変色部分が少ないイモは、変色部分を取り除いてしまえば、食べることは可能です。
ただ、黒色心腐の症状が出ているイモは、タネイモとしては不適切です。
また、商品としては価値が下がるので、
できるだけ症状が出ないように予防することが大切です。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方
ジャガイモ 褐色心腐
褐色心腐のジャガイモ
ジャガイモは、貯蔵性が高く、さまざまな調理法で料理に使えるということで、
家に常備しているという方も多いでしょう。
ジャガイモを自分で育てることで、さらにジャガイモを楽しんでいる方もいます。
しかしジャガイモを調理する時、切ると中が変色していることがあります。
茶色く変色しているのは、褐色心腐(かっしょくしんぐされ)と呼ばれる症状かもしれません。
ジャガイモが褐色心腐になるのは、いったいどうしてなのでしょうか。