ユキラシャ

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ユキラシャ

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ユキラシャ

 

 

ユキラシャは、一般の市場にはほとんど出ていない品種です。

 

普段あまり目にすることがないユキラシャが持っている特徴や、
オススメの料理法などをご紹介します。

 

 

[ユキラシャ]

 

 

・登録年 2000年
・登録番号 ばれいしょ農林42号
・作型 春作
・主な産地 北海道
・特性 煮崩れしやすい粉質
・栽培難易度 中級

 

 

■ユキラシャの特徴

 

・つるりとした粉質ジャガイモ
ユキラシャは表皮がつるりとしていて、形も男爵のようなごつごつとしておらず、
どちらかというとメークインのように滑らかな楕円形をしています。

 

イモの揃いが良く、目も極浅に近いので見目が良いものの、
市場にはほとんど出ません。

 

表皮の色は淡い褐色で、肉色は白です。

見た目はメークインタイプですが、実際に火を通した時の肉質は、粉質です。

 

男爵よりも煮崩れしやすいため、長時間の煮込み調理にはまったく向きません。

その分、ほくほくとした食感が楽しめるので、食味自体が悪いわけではありません。

 

・そうか病に強い
もともとはジャガイモシストセンチュウに抵抗性を持った品種を育種する目的で作られましたが、
結果としてはそうか病に強いユキラシャができました。

 

肝心のセンチュウに対しては抵抗性がつかなかったので、栽培時には注意が必要です。
ジャガイモシストセンチュウの被害が出たことがある畑では、栽培を避けた方が無難です。

 

過去に被害が出ていない畑であっても、
土壌消毒やセンチュウを忌避する植物の栽培などを行い、予防を徹底しておきます。

 

そうか病、粉状そうか病の両方に強いのが特徴ですが、
疫病などの特定の病気に弱いところがあるので、土壌状態には気を配ります。

 

・変色が少なく業務用一次加工に向く
ユキラシャは、白い肉質が美しい品種で、
しかも皮を剥いた後や加熱調理後の変色も少ないです。

 

このことから、調理加工しやすい皮を剥いた状態で、
レストランなどの加工業者への流通が多いようです。

 

ただ、油で揚げると褐変することが多いため、チップスへの加工には向きません。

 

 

 

ユキラシャの花 C)ジャガイモ博物館

 

 

■ユキラシャの栽培のポイント

 

・芽だしと初期生育
ユキラシャは、休眠がかなり長いタイプの品種です。

休眠が長めの男爵よりも、さらに50日程度休眠が長いため、
栽培する時に休眠がうまくやぶれず、初期生育が遅れることがよくあります。

 

栽培の適地は、北海道を中心とした寒冷地なので、
植え付け前の3月頃から、休眠を打破するための作業を始めます。

 

貯蔵しているタネイモを、3月上旬頃から10度~20度ほどの場所に置きます。

また、タネイモをカットする場合は、通常より少し早めにカットしましょう。

 

・多肥に注意
ユキラシャは、急に大量の肥料を与えたり、肥料過多の状態で育てると、
新しくできたイモが急成長することによって、割れてしまいます。

 

ジャガイモはもともと多肥にせず、肥料は控えめで育てることが多い野菜です。

 

多肥にすると、イモが割れる症状以外にも、病害虫にかかりやすくなるなど、
良いことはないので、施肥量には注意しましょう。

 

・花は白色
ジャガイモの花というのは、あまり馴染みがありません。
けれど、実際に育ててみると、花を咲かせる品種が多いです。

 

しかも、品種によって花色には幅があります。
ユキラシャの場合は、真っ白な純白の花が咲きます。

 

花のサイズも中程度ありますし、花数もそれなりにつくので、
ユキラシャ畑ともなると、花の季節には観賞価値が生まれます。

 

 

■ユキラシャのオススメの食べ方

 

ユキラシャは、一般的にはあまり流通しない品種です。

基本的には、加工業者に回ることが多いですが、
もし手に入ったなら、ユキラシャに合った調理法で食べてみてください。

 

ユキラシャは、デンプン価が高く、粉質タイプの肉質です。
加熱するとほくほくとした食感となりますが、長時間加熱すると、
煮崩れを起こしやすい性質があります。

 

シチューやカレーなど、長時間煮込む料理には向きません。

その分、ポテトサラダやコロッケといった、ほくほく感を楽しめる料理には適しています。

風味も特に主張するところがなく、どのような味付けにも合わせやすいです。

 

■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方


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