ジャガイモ ニジュウヤホシテントウ

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ジャガイモ ニジュウヤホシテントウ

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ジャガイモの大敵、ニジュウヤホシテントウ

 

 

ニジュウヤホシテントウは、通称テントウムシダマシとも呼ばれている害虫です。
見た目はテントウムシによく似ていますが、黒い斑点(星)の数が異なります。

 

オレンジ色をした体に、左右14個ずつの星がついているため、
ニジュウヤホシ(二十八星)テントウと名づけられました。

 

テントウムシの中にも、体がオレンジ色をしているものがありますが、
星の数で見分けることができます。

 

また、ニジュウヤホシテントウより少し体が大きい、
オオニジュウヤホシテントウも、同じくジャガイモを食害する害虫です。

 

見た目はニジュウヤホシテントウとほぼ同じで、違うのは体の大きさくらいです。
どちらも食害する植物や駆除方法は共通しているので、覚えておきましょう。

 

 

[ジャガイモ ニジュウヤホシテントウ]

 

 

■発生時期と状況

 

ニジュウヤホシテントウは、4月~10月まで発生します。
ジャガイモは春と秋に栽培することができるため、
発生時期と生育時期が重なっているため、被害にあうことが多いです。

 

ニジュウヤホシテントウは、成虫も幼虫も食害します。
食害するのは、葉や実ですが、ジャガイモの場合は、
実が地上にできないので、主に葉が食害対象となります。

 

成虫も幼虫も、葉を削るようにして食害し、葉脈だけを残すので、
特徴的な食害痕が残ります。

 

成虫は葉の表側にいることが多く、色もオレンジ色で目立つため、見つけやすいです。
ところが、卵を葉の裏に産み付け、そのまま孵化した幼虫が葉の裏側や新芽部分など、
隠れやすい場所に居ついてしまうため、見つけにくいことが多くなります。

 

成虫も幼虫も大食漢なので、数が少なくても被害が大きくなることがあります。

 

 

■ニジュウヤホシテントウ予防法

 

ニジュウヤホシテントウを防ぐ絶対的な方法は、実はありません。
ただ、ニジュウヤホシテントウが飛来した時に、
直接ジャガイモについてしまわないようにしたりすることはできます。

 

・風通し
風通しの悪い状態になっているということは、株間が狭いことが多いでしょう。
そのような状態では、が隠れる場所が増えてしまい、
かっこうの繁殖場所になってしまいます。

 

風通しを良くすることは、病害虫の予防の意味も含まれているので、
注意して風通しを良くしておきましょう。

 

・防虫ネット
ニジュウヤホシテントウがどこからともなくやってきた時、
ジャガイモについてしまうのを防ぐためには、防虫ネットが有効です。

 

ニジュウヤホシテントウは、アブラムシほど体が小さいわけではないので、
防虫ネットくらいの網目になると中に入り込むことができません。

 

特に地上に芽が出たくらいの小さなうちは、
ニジュウヤホシテントウに食害されると、生長点をかじられます。

 

ある程度まで大きく育つまでは、他の害虫を防ぐ意味でも、
防虫ネットはお勧めの予防策です。

 

 

ニジュウヤホシテントウ

 

 

益虫のナナホシテントウ

 

 

・ナス科とウリ科に注意
ニジュウヤホシテントウは、ジャガイモをはじめとしたナス科やウリ科によくつきます。
そのため、近くでナス科やウリ科の植物を育てていると、
ニジュウヤホシテントウが集まりやすくなってしまいます。

 

・見分けられるようになる
ニジュウヤホシテントウの被害が出ないことが一番の理想ですが、
自然が相手なのでそうもいきません。

 

まずは普通のテントウムシと、害虫となるニジュウヤホシテントウを、
見分けられるようにしておきましょう。

 

テントウムシは成虫も幼虫もアブラムシを食べてくれる益虫です。
ニジュウヤホシテントウだと勘違いし、薬剤をかけて殺虫しないようにします。

 

また、確実にニジュウヤホシテントウを捕殺して数を減らすためにも、
見分ける力は必要不可欠です。

 

虫が苦手な方もいるとは思いますが、成虫はもちろん、
幼虫も見分けられるようにしておくのがお勧めです。

 

 

■ニジュウヤホシテントウ駆除法

 

ニジュウヤホシテントウがジャガイモについているのを見つけたら、
早いうちに駆除しておいた方が良いでしょう。

 

数が少ないうちなら捕殺、数が多くなってしまっていたら、
薬剤の利用も視野に入れた方が良いこともあります。

 

・捕殺
まずは捕殺が一番早く、確実な駆除方法です。
日中の気温の高い時間帯は、ニジュウヤホシテントウの活動が活発になります。

 

そばに近づいただけでも、勘付かれて逃げられることが多いので、
朝や夕方など、涼しい時間帯を狙うのがお勧めです。
涼しい時間帯は動きがやや緩慢になるので、捕殺しやすくなります。

 

・卵を見つける
ニジュウヤホシテントウの成虫がジャガイモについているのを見つけたら、
まず捕殺が基本となります。

 

ただ、捕殺するだけでなく、必ず葉の裏をチェックし、
卵が産み付けられていないかを見ておきましょう。

 

ニジュウヤホシテントウは、葉の裏に黄色い卵を産み付けます。
その卵から幼虫が孵化し、数を増やします。

 

卵のうちであれば、幼虫による食害を受ける前に駆除することができます。

 

・薬剤散布
どうしても捕殺では間に合わない場合は、薬剤によって駆除することができます。
ただし、薬剤の中には益虫であるテントウムシを殺虫することもあるので、
注意してください。

使用できる薬剤は、アクラタ、アディオン、スミチオン、モスピランなどです。

 

■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方


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タグ : 

ジャガイモ 病害虫 生理障害

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