ジャガイモ ヨトウムシ類
ヨトウムシは大食いです
ヨトウムシ類は、色々な植物を食べる害虫ですが、
ジャガイモが被害にあうこともあります。
よく知られている害虫だからこそ、あらためて知っておくことで、
予防や早期発見につなげることができます。
[ジャガイモ ヨトウムシ類]
■発生時期と状況
ヨトウムシの仲間は、春~秋にかけて発生が多くなります。
寒い場所が苦手なため、暖かい地方では、
年間に4回~6回ほど発生が見られることもあります。
成虫は特に何もしませんが、幼虫が葉や茎などを食害します。
卵から孵化して間もない頃は、幼虫も体が小さく、食べる量もあまり多くありません。
だんだんと体が大きくなってくるにしたがって、食べる量も増えていきます。
最初は葉の表皮を残して食べますが、大きく育ってくると葉に穴をあけるようになっていき、
気付けばバリバリとかじられていることもよくあります。
食害される範囲が広くなると、ジャガイモの体力が奪われ、生育不良になることもあります。
卵は一か所にまとまって産み付けられ、
そこから孵化した幼虫も、しばらくの間はまとまって生活をしています。
そのため、まだかまって生活しているうちに見つけることができれば、
一網打尽できることもあります。
幼虫は最初、昼間に活動をしていますが、
体が大きくなってくると、夜間に活動時間を移します。
そうなると、日中に幼虫を見つけることが難しくなるので、
できるだけ日中に活動をしているうちに捕殺するようにします。
ジャガイモの葉に食害痕があったり、
その周りに糞が落ちているようであれば、どこかに幼虫がいるはずです。
ヨトウムシの卵
■ジャガイモ ヨトウムシ類予防法
ヨトウムシを100%防ぐことはとても難しいことです。
できるだけ発生を抑え、発生した時には早く見つけることが大切です。
春や秋に成虫がやってきて卵を産み付けてしまわないよう、
防虫ネットでガードしておくのがお勧めです。
また、ヨトウムシはジャガイモ以外の野菜や草花も食害します。
風通しが悪かったり、傷んで放置されている植物などがあると、
そこで繁殖して数を増やすことがあります。
雑草がたくさんはえてきたら取り除き、植物の残渣なども放置せずに処理し、
栽培している周りをキレイにしておきましょう。
ハスモンヨトウの成虫
■ジャガイモ ヨトウムシ類駆除法
気を付けていても、被害にあうことはあります。
そんな時は、まず捕殺です。
すでに被害が大きくなっている場合は、
薬剤の使用も視野に入れた方が良いこともあります。
ヨトウムシの被害
・見回りと捕殺
ヨトウムシの被害にあっているのを見つけたら、まずは犯人捜しからです。
食害痕やその周りに糞が落ちていれば、必ずどこかにヨトウムシ類の幼虫がひそんでいます。
幼虫が小さいうちは、
体色が緑色で分かりにくいこともあるので、くまなく見回ることが大切です。
また、日中に見つけられない場合、
すでに大きく育って夜行性になっている可能性があります。
夕方以降に見回ると見つけることができるので、
被害が出ているうちは根気よく探しましょう。
・薬剤
毎年発生が多いような場合は、薬剤を使って防除することも必要な場合があります。
ジャガイモに使える薬剤には、エルサン、チューンアップ、オルトランなどがあります。
薬剤の種類によって、使える頻度や使える時期が異なるので、
使い方をよく読んでから使用しましょう。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方