ジャガイモ オオタバコガ
オオタバコガの幼虫、体長2~3㎝
オオタバコガというガの仲間の幼虫が、ジャガイモを食害する害虫にいます。
成虫は飛来して卵を産むだけですが、
幼虫は生長するために葉を食害するため、発生が多くなると厄介です。
幼虫が育って丸裸にされないためにも、どのような害虫なのかを知っておきましょう。
[ジャガイモ オオタバコガ]
■発生時期と状況
発生は春~秋なので、ジャガイモの場合、
春栽培と秋栽培の両方に被害が出ることがあります。
暖地ではオオタバコガの被害が増えてきています。
温度が高く、雨の少ない年に発生が多くなる傾向があるので、注意が必要です。
オオタバコガは、成虫ではなく幼虫がジャガイモの葉を食害します。
幼虫が小さいうちは、葉の裏側を食べて表皮を残します。
食べる量は多くはありませんが、
体が生長するにしたがって食べる量が増え、表皮も残さないようになります。
食べる量が増えると、それだけ食害される量も増えるため、
ジャガイモの葉には穴がたくさんあいたりするようになります。
食害が増えると、徐々にジャガイモの体力が奪われ、
生育不良になることもあるので、早いうちに対処することが大切です。
オオタバコガは、トマト、ナス、ピーマン、キュウリも食害します
■ジャガイモ オオタバコガ予防法
オオタバコガはどこからともなく飛来してくるため、完全に予防するのは難しいです。
幼虫が増えないよう、葉の裏などをチェックするのは有効な手段ではあるのですが、
卵を産み付けるのが一か所にまとめてではなく、
1個ずつ1晩200~300個も産み付けるので、探すのも手間がかかります。
まずは防虫ネットなどを使って、
できるだけ成虫がジャガイモに近づかないようにすることです。
手間はかかるものの、こまめな見回りをして、
葉に食害がないか、葉の裏に卵がないかを見るのも有効です。
オオタバコガの成虫、前翅長1.5㎝くらいです
■オオタバコガ駆除法
オオタバコガの被害にあっているのを見つけたら、すぐに手を打ちましょう。
早期に発見し、すぐに対応することで、被害を最小限に抑えることができます。
・捕殺
もし食害されているのを見つけたら、まずは捕殺します。
オオタバコガの幼虫は、発生している環境や生育段階によって、
体色が緑~緑褐色まで変わります。
緑色をしているものは、葉にまぎれて見つけにくいですが、
1匹見つけると不思議なことにどんどん見つけられるようになります。
また、その場にいなくても、移動して別の葉を食べていることもあるので、
くまなく探すようにしましょう。
踏みつぶしたりするのが苦手な人は、
ペットボトルなどに水と食器用洗剤を混ぜたものを入れ、
そこに幼虫を入れて溺死させると確実です。
触れない人は、割り箸などを使うとつかみやすく、
ペットボトルに落としやすいのでお勧めです。
・薬剤による防除
被害が出ているのを見つけたら、初期の段階から薬剤を使って駆除を行うようにすると、
被害も最小限に抑えることができます。
使える薬剤には、プレオフロアブル、チューンアップ、サブリナフロアブルなどが使えます。
薬剤は種類によって、使用回数や使えるタイミングが異なります。
説明書をよく読んでから使用しましょう。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方