ホイラ
ホイラは、肉じゃがなどに美味しいです
ホイラは、数あるジャガイモ品種の中でも、
かなり早い時期に登録されている品種です。
多少の難はあっても、育てやすく多収穫なのがホイラの大きな特徴です。
そんなホイラは、他にどのような特徴を持っているのでしょうか。
また、どのような料理に合うジャガイモなのでしょうか。
[ホイラ]
・登録年 1954年
・登録番号 ばれいしょ導入2号
・作型 春作、秋作
・主な産地 関西以西
・特性 煮崩れせず粘質
・栽培難易度 中級
■ホイラの特徴
・ジャガイモらしい姿
ホイラは、ゴロゴロとした丸い形をしていて、
日本人がイメージするジャガイモらしい姿をしています。
皮の色も黄色みを帯び、表面はややそばかすが入ることがあるものの、
ツルッとしていて目も中程度なので扱いやすいです。
肉色は白色で、生の時に見るとキレイな色をしているのですが、
空洞ができることがあります。
・デンプン価が低い
ジャガイモといえば、ほくほくとした食感が好きという方もいますが、
ホイラはデンプン価が低いのが特徴です。
ジャガイモにはそれぞれデンプン価というものがあり、
デンプン価が高いほどほくほくしていて煮崩れやすく、
デンプン価が低いほどねっとりとしていて煮崩れしにくい性質になります。
ホイラはデンプン価が低い品種のため、
ほくほくな食感を求めて食べると、食味が悪いと感じることがあります。
■ホイラの栽培のポイント
・収量多く二期作可
ホイラは休眠期間がやや短く、暖地であれば春と秋の二期作が可能な品種です。
春と秋の二期作が可能な品種はいくつかありますが、
秋作の方が収量の落ちるものが多い中、
ホイラは春も秋も収量がきちんとある珍しい品種です。
しかもイモの大きさが安定して揃っていて、上イモの歩合も高いです。
・中晩生だが肥大は早い
ホイラは中晩生種に分類されますが、イモの肥大自体は早めです。
茎は立性で、それほど草丈が高くならないので、
管理は比較的楽な品種となっています。
・病気に注意
疫病は農林1号より弱く、粉状そうか病には弱い性質があります。
さらにセンチュウへの抵抗性も少ないため、
栽培時には病害虫に対して防除を心がけます。
ホイラは、カレーなどシチューに向いています
■ホイラのオススメの食べ方
ホイラはデンプン価が低く、ジャガイモ特有のほくほく感が少ないです。
そのため、こふきイモやふかしイモには、あまり向きません。
レンジでチンしたものを割り、バターと塩や醤油をかけて食べるのであれば、
独特の食感もあわさっておいしく食べられますが、
基本的にはとてもあっさりとしていて、ジャガイモの風味が少ないです。
煮崩れしにくくあっさりとしているので、
はっきりとした味付けをする煮込み料理が合っています。
カレーやシチュー、肉じゃがなどであれば、他の具材の味を活かします。
油との相性も悪くはありませんが、粘り気があってべたつくことがあるので、
ポテトチップスやフライドポテトには不向きです。
また、サラダにする場合も、潰すと粘りが出て食感が悪くなるので、
角切りにしたものをレンジで火を通し、
マヨネーズや他の具材と混ぜるようにすると美味です。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方