プレバレント
プレバレントは、オランダで育種されたジャガイモの品種です。
日本のスーパーなどでは、あまり見かけることのない品種ですが、
プレバレントはどのような特徴と栽培のポイントがあるのでしょうか。
[プレバレント]
・登録年 -
・登録番号 -
・作型 春作
・主な産地 北海道
・特性 ほくほくの粉質
・栽培難易度 中級
■プレバレントの特徴
・小ぶりでころんとした形
プレバレントは、見た目がころころとしていて、
一般的なジャガイモに比べるとやや小ぶりなのが特徴です。
日本のスーパーなどでよく見かける男爵などと比べると、
ちょうど一回りほど小さくなります。
・目が浅く見目が良い
プレバレントは、皮が黄色で中の肉色も黄色です。
色が比較的濃いので、煮たり蒸したりした時の色上がりが良いです。
しかも、加熱後の黒変が少ないので、
調理前と後でビジュアルが悪くならずに済みます。
また、粉質のジャガイモは、目が深いものが多いですが、
プレバレントは目が浅く、皮が剥きやすい品種となっています。
・上質の粉質
プレバレントの特徴は、なんといっても粉質の肉質です。
もともとはデンプン加工の原材料として栽培される予定だったほど、
デンプンの含有量が高い品種です。
ただ、同時期に出てきたアスタルテという品種と比べると、
デンプンの含有量などが劣っていたため、
奨励品種に指定されることはありませんでした。
けれど、その肉質の良さをかわれ、デンプンへの加工原料ではなく、
コロッケなどの料理への加工原料として評価できるとして、
栽培されるようになりました。
マッシュポテトにも最適です
■プレバレントの栽培のポイント
・病気への抵抗性
プレバレントは、ジャガイモシストセンチュウと疫病に対して、
抵抗性を持っています。
ジャガイモシストセンチュウも疫病も、
ジャガイモ栽培では厄介な病害虫です。
それらへの抵抗性があるということは、病害虫への心配や、
病害虫の被害による収量激減の可能性が減るということになります。
事実、北海道での試験栽培では、疫病の発生は見られなかったそうです。
ただし、抵抗性があるといっても、あくまでも発生の可能性が低くなるだけです。
抵抗性が破られた場合は、通常の品種と同じように、病害虫の発生があります。
抵抗性があることにあぐらをかかず、しっかりと防除しましょう。
・上イモが多い
プレバレントは小ぶりな品種ですが、上イモ数が多いです。
プレバレントの上イモ数は15個~18個くらいなので、
イモの小ささは数できちんとカバーできます。
草丈は特別高いわけでもなく、開帳と立性のちょうど中間くらいの株姿ですが、
上イモの数が多い分、極端に株間を狭くすると、
生育不良が起きる可能性が出てきます。
かといって、あまり株間を広くとる必要もないので、
標準に沿って育てるのがお勧めです。
・美しい花が楽しめる
ジャガイモは品種によって、栽培中に花を咲かせます。
形は似ていますが、花数や花色に差があるので、
花を楽しみに色々な品種のジャガイモを育てているという方もいるほどです。
プレバレントの場合は、花色は濃いめの紫色をしていて、
花弁の先端のみが白っぽくなる、少し珍しい花色をしています。
花数はあまり多くありませんが、
栽培している場所でしか見ることができない貴重な花です。
プレバレントのコロッケは、極上!
■プレバレントのオススメの食べ方
プレバレントは、火を通した時の食感がほくほくの粉質です。
粉質のジャガイモは人気がありますが、
煮込むと煮崩れして原型をとどめることができません。
そのため、プレバレントは長時間の煮込み料理には向きません。
その分、ジャガイモを潰して作る料理には適しています。
例えば、マッシュポテトやコロッケです。
潰した時のほくほくとした食感が非常に良く、日本人好みのジャガイモです。
潰す以外の調理法としては、フライドポテトなどの揚げ物や、
ジャガバターなどの蒸し物など、形を崩さないものもお勧めです。
ただし、長時間熱を加えるような調理法では、
煮込み料理と同じように崩れてしまうので、加熱時間には注意します。
煮た時に表面から崩れてくるので、プレバレントで粉ふきイモを作れば、
見るからにおいしそうな粉ふきイモを作ることができます。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方