アポリン
アポリン
アポリンは、フランスからやってきたジャガイモ品種です。
見るからにおいしそうなアポリンには、
どのような特徴があるのでしょうか。
また、育て方のポイントや、オススメの料理法などもご紹介します。
[アポリン]
・登録年 2010年
・登録番号 Apolline
・作型 春作
・主な産地 全国
・特性 煮崩れしにくいやや粘質
・栽培難易度 中級
■アポリンの特徴
・収量の多い早生タイプ
アポリンはイモ1個が大きめで、
1株につくイモの数も多いです。
そのため、1株でもきちんとした収穫量を確保できます。
早生タイプなので、
早めに収穫して栽培を切り上げられるのも魅力的です。
イモは楕円形をしていますが、
メークインのようないびつな楕円ではなく、
卵のようにつるりとしているのが特徴です。
皮の色も淡い黄色で、
表面にはつやがあって美しいです。
フランスからやってきた品種ですが、日本人にとって、
ポピュラーで親しみやすいビジュアルをしています。
中の肉色も、ごく淡い黄色なので、
どのような料理に使っても、
他の食材を邪魔することがありません。
肉じゃがにもピッタリのジャガイモです
・しっとり滑らかな食感
アポリンは、どちらかというと粘質タイプのジャガイモです。
粘質タイプのジャガイモは、
煮崩れしにくいため、煮込み料理に向きます。
けれど、反対に蒸して潰したものを調味する、
ポテトサラダのような料理には向かない場合が多いです。
ところが、アポリンは、
なんとポテトサラダにも向く品種なのです。
ほくほくの粉質タイプのジャガイモで作ったポテトサラダとは違い、
滑らかで舌触りの良い食感に仕上がるのが特徴です。
いつものポテトサラダに飽きてきたという方は、
ぜひアポリンのポテトサラダを食べてみてほしいです。
目がとても浅く、
ちょっと段差があるくらいにしか見えないほどなので、
面倒な皮むきが容易な品種です。
・貯蔵は冷暗所で
アポリンは、あまり休眠期間が長くありません。
しかも、秋作ができるというほどではないため、
作型としては春作のみです。
そのため、長期の貯蔵にはあまり向きません。
できるだけ芽が出ないように、冷暗所で保存します。
アポリンは早めに食べ切るようにして、
他の貯蔵性の高いジャガイモに切り替えると、
芽が出て慌てることがなくなります。
ポテトサラダも滑らかで美味です
■アポリンの栽培のポイント
・緑化に注意し、土寄せはしっかりと
アポリンのイモの付き方は少々変わっていて、
かなり表層に近い部分にイモがつきます。
タネイモよりも高い位置に新しいイモがつくので、
緑化には注意が必要です。
ジャガイモは緑化すると、その部分が食べられなくなります。
可食部が減るため、結果として収量が減ることにもつながります。
アポリンを栽培する時は、黒マルチや、
銀と黒の2色マルチを使うか、
土寄せの作業をしっかりと行うのがポイントです。
土の表面からイモが顔を出さないようにすることで、
栽培中の緑化を防ぐことができます。
・密植栽培で収量さらにアップ
アポリンは、1個のイモが大きめで1株につくイモの数も多めです。
早生種なので肥大性も良いです。
そのため、やや密植気味に植え付けるのがお勧めです。
株間を広くとると、その分のスペースがもったいないです。
株間をやや狭めにすることで、
栽培する株数を増やすことができ、
さらに収量をアップさせることができます。
・大きな白い花
アポリンの花は、真っ白な花弁です。
花数はあまり多くありませんが、
細く繊細な花茎の先端に、大ぶりの白い花を咲かせます。
栽培状況によっては、
花が咲かないこともありますが、
ジャガイモの花が見られるのもジャガイモ栽培の醍醐味の1つです。
■アポリンのオススメの食べ方
アポリンは、やや粘質タイプのジャガイモです。
煮崩れしにくいので、幅広い煮込み料理に使えます。
また、粘質タイプのジャガイモには珍しく、
ポテトサラダにも向く品種です。
アポリンは、それほど強く味を主張する品種ではありません。
どのような料理に使う場合であっても、
その料理の味付けによく馴染みます。
塩やバターだけのシンプルな食べ方もおいしいですが、
カレーや肉じゃがなど、
しっかりと味付けのされた料理もおいしいです。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方