種芋 緑色 使える?
ジャガイモは光に当てていると、表面が緑色になってきます
これを緑化と呼びますが、栽培中のジャガイモや保存中のジャガイモは、
緑化しないようにするのが鉄則です。
では、タネイモとしてこれから栽培に使うイモが緑化した場合、
そのまま栽培に使えるのでしょうか。
[種芋 緑色 使える?]
■ジャガイモが緑色になると?
ジャガイモが緑色になると良くないといわれるのは、
ソラニンと呼ばれる成分が増えるためです。
ソラニンは人にとって毒となるため、緑化したジャガイモを食べると、
食中毒などの症状が出ます。
ひどい場合は死亡に至るケースもあるので、
緑化したジャガイモには注意が必要です。
食用とするジャガイモは、緑化しないように暗い場所で保存します。
光が当たらなければ、緑化のリスクはかなり軽減されます。
うすい光でも緑化することがあるので、できれば完全に遮光するのが理想です。
ジャガイモが緑化した部分は、どうやっても元に戻ることはありません。
そのため、できるだけ緑化を防ぐには、光に当てないことが一番なのです。
栽培中も、地表に新しいイモが出ていると、光が当たって緑化します。
そうすると、新ジャガイモであったとしても、緑化した部分にはソラニンが含まれ、
食中毒の原因となります。
表皮に近い部分が緑化しているだけであれば、皮を厚く剥いて、
緑色に見える部分もキレイに取り除くことで、残った部分は食べられます。
もし大半が緑化しているのであれば、もったいないですが処分した方が良いでしょう。
タネイモの場合は、緑化してもまったく問題ありません
■種芋 緑色 使える?
食用として食べるのが目的のジャガイモの場合は、緑化は大敵です。
緑化しないための工夫をして、できるだけ緑化しないように保存します。
緑化しないようにするためには、光に当てないのが一番ですが、
栽培に使うタネイモに関しては、そうも言っていられません。
栽培に使うタネイモは、植え付け前に催芽処理というものを行うことがあります。
これは、タネイモに光をわざと当てて、芽の発生を促す処理法です。
ジャガイモは芽が出ていない状態の時は、休眠しています。
この休眠を覚まさせないと、栽培には使えません。
そのため、催芽処理=芽だしを行って休眠を破り、芽を出させて生育できる状態にするのです。
この催芽処理を行う時は、日当たりの良い場所にタネイモを置くため、
必ずと言って良いほど、タネイモは緑化します。
催芽処理=芽だし中のジャガイモ
日の出ている間、ずっと日光を浴びせているので、緑化するのも当然です。
ここで心配になるのが、緑化したタネイモの使用です。
食用のジャガイモの場合は、緑化するとその部分は食べられなくなりますが、
タネイモはどうでしょうか。
タネイモの場合は、緑化してもまったく問題ありません。
ジャガイモは、タネイモから発生する芽が伸びて茎となり、地上で葉を広げて育ちます。
タネイモから伸びた芽(茎)の途中から、ストロンと呼ばれるものが発生します。
このストロンの先端にできるのが、新しいジャガイモです。
つまり、タネイモが緑化したからといって、
そこからできた新しいイモも緑化するわけではないのです。
タネイモに含まれているソラニンが、新しくできたイモに移るわけではないので、
収穫したイモは緑化していません。
ただし、栽培中に地表に顔を出したままだと、新しいイモも緑化します。
生長に合わせて土寄せを行い、新しいイモが緑化しないようにしておきましょう。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方