秋ジャガイモ 保存中に腐った
ジャガイモ収穫後、カゴなどに入れて暗所に置くか新聞紙で覆います
Q:秋ジャガイモの収穫後、良い状態で保存していたつもりですが、
腐敗しているものがいくつかありました。
寒い時期なので大丈夫と思っていましたが、腐敗は何が原因だったのでしょうか。
A:冬は氷点下の保存を避けるようにします。
[秋ジャガイモ 保存中に腐った]
ジャガイモは、春と秋の年2回の栽培が可能です。
春ジャガイモの場合は夏前に、秋ジャガイモの場合は冬前の収穫となります。
春ジャガイモは気温の高い時期に保存をするため、
高温や多湿によって、カビや腐敗が起こりやすいイメージがあります。
対して秋ジャガイモは、気温が低い時期に保存しているため、腐りにくい印象です。
けれど、秋ジャガイモも保存状態や保存前の状態によっては、腐ることがあります。
保存中のジャガイモが腐る主な原因は、4つ考えられます。
1. 高温多湿の場所で保存している
2. 保存中のジャガイモを凍らせた
3. 打撲や傷のあるジャガイモだった
4. 雨の後に収穫した、水洗いをした、保存前に天日干ししなかった
どれも当てはまらないと思っていても、意外なところで躓いていることもあります。
特に秋ジャガイモの保存中は、2番の凍らせたパターンと、
4番の収穫後の作業に問題があったパターンが多いです。
ジャガイモを保存する時は、
風通しがよくて湿気や空気がこもらず、暗い場所を作ります。
夏は高温が気になるところですが、
休眠状態となっているので、意外と高温には強いです。
冬も低温で大丈夫なように思えますが、
ここで問題になるのが、低温すぎる環境です。
ジャガイモの入ったカレーなどを冷凍すると、
次に解凍した時に食感が大きく変わり、食味が落ちます。
これと同じで、生の状態のジャガイモも、凍らせるのは厳禁です。
凍らせることで細胞が壊れ、中の水分が漏れ出てきます。
最初は何もないように見えても、時間が経過すると徐々に水分が表面に浮いたり、
崩れるような柔らかさになっていきます。
秋ジャガイモを保存する場合、寒さが厳しい間は、
冷えすぎない場所に置くのがお勧めです。
ただし、暖房のついた部屋での保存は避けましょう。
暖房がついている部屋は暖かいですが、部屋が閉め切りになって空気がこもっていたり、
加湿をして湿度が高かったりと、ジャガイモの保存には適しません。
もう1つの主な原因である、収穫後の作業についてですが、
湿気や水濡れを避けることが基本となります。
春ジャガイモ同様、雨の降らない日が続いて土がよく乾燥している日に収穫をしましょう。
収穫したイモに土がついていても水で洗わず、手ではらうだけにとどめます。
収穫したイモは、半日ほど天日干しして表面をしっかり乾かしてから、保存場所に移します。
収穫したジャガイモには土がついているので、気になって洗ってしまう方が多いですが、
この水洗いが腐敗やカビの発生率を上げているのです。
ジャガイモを洗うのは、調理する時だけということを覚えておきましょう。
また、よく乾燥した日に収穫しても、収穫したてのジャガイモはみずみずしいです。
中に水分を多く含んでいるので、半日だけでも天日干しすることで、
ほどよく水分が抜け、保存しやすくなります。
ただ、色々と注意しながら保存していても、腐敗することはあります。
その時は、腐敗しているジャガイモを放っておかず、取り除いておくことが大切です。
腐敗やカビなどの異常が発生しているジャガイモを放っておくと、
周りのジャガイモにも症状が出やすくなります。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方