秋ジャガイモ トンネル栽培
家庭菜園では、このくらいの規模だと扱いやすいです
秋ジャガイモは、春ジャガイモと同じように家庭菜園でも人気です。
ただ、秋ジャガイモは栽培できる地域が中間地~暖地に限られています。
寒冷地では寒さが早くやってくるため、秋ジャガイモの栽培が難しいのです。
ジャガイモ栽培が可能な中間地~暖地も、
暑さや寒さが苦手なジャガイモを秋に栽培するのは、少しコツが必要になります。
秋ジャガイモの栽培で利用すると便利なのが、トンネルです。
秋ジャガイモをトンネル栽培すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
[秋 ジャガイモ トンネル 栽培]
■栽培前半のトンネル
秋ジャガイモをトンネル栽培すると、栽培前半と後半でメリットが変わります。
トンネル栽培をすることによって栽培前半に得られるメリットは、ずばり暑さ対策です。
秋ジャガイモは春ジャガイモと異なり、残暑がまだ厳しい時期に栽培をスタートします。
ジャガイモはもともと暑さにも寒さにも弱く、春ジャガイモでは気温が上がってくるため、
ジャガイモは休眠に入って収穫となります。
秋ジャガイモは収穫時期に向けて気温が下がっていくのですが、
逆に植え付け時期がとても暑いのです。
ジャガイモはもともと、暑さにも寒さにも弱い野菜です。
生育するためには、冷涼な温度が必要です。
そのため、植え付けた後でも高温が続くと、うまく発芽できません。
発芽が遅れると、その分収穫までにかかる時間が伸びるので、
通常の収穫時期では小さなイモしかとれなくなります。
また、高温が続くことによって、土の中のタネイモが傷む可能性も高くなります。
タネイモは土に埋まって見えないため、様子が分かりにくいです。
いつまでたっても芽が出てこない場合、中でタネイモが傷んでいることも多いのです。
気づいた時には植え直しをするにも時期が遅く、
秋ジャガイモの栽培自体を諦めることになりかねません。
植え付け後から栽培前半の暑い時期のトンネル栽培では、
寒冷紗や不織布を使うのがお勧めです。
寒冷紗や不織布でトンネルを使うことによって、
強い日差しを和らげ、トンネル内の温度上昇を軽減できます。
また、不織布や寒冷紗であれば、風通しも確保できますし、
害虫の防除にも役立ちます。
■栽培後半のトンネル
栽培前半は、トンネルによって暑さを軽減させますが、
栽培後半になると気温が下がってくるため、今度は保温のためにトンネルを利用します。
ジャガイモは寒さに弱く、低温になると生育スピードが急激に落ちます。
霜に当たると地上部が著しく傷み、みるみる葉が黄化して枯れていきます。
地上部が枯れてしまうと、土中に新しいイモができていても、
それ以上生長することができません。
できるだけ地上部を残して、土中の新しいイモを生長させるためにも、
寒さからジャガイモを守ることは重要なのです。
栽培前半にかけている寒冷紗や不織布も、軽い霜よけとしてなら効果があります。
晩秋になっても霜があまりおりない暖地であれば、
不織布や寒冷紗のままでも効果は期待できます。
霜は頻繁におりないものの、晩秋になると初霜が観測されるようになる地域の場合は、
不織布や寒冷紗などでは寒さを防ぎきれない可能性があります。
その場合は、透明のビニールを使って、トンネルにするのがお勧めです。
ビニールにすることで風通しは多少悪くなりますが、
その分寒風にも当たりにくくなり、寒さからジャガイモを守ることができます。
また、霜をよけておくことによって、地中の新しいイモを守ることもできます。
ただし、日中はトンネル内の温度が上がります。
あまりにもトンネル内の温度が高くなると、今度は暑すぎて休眠を始めるので、
気温が高い日や天気の良い日は、トンネルの裾をあけて風通しを良くしましょう。
トンネル内を換気することで、高温になりすぎるのを防げます。
ビニールトンネルをかけていても、ある程度寒くなってくると、
トンネル内も低温になって地上部が枯れてきます。
そうなったら、収穫の適期なので、土がよく乾いている時に収穫を行いましょう。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方