秋ジャガイモ タネイモを切る?
秋ジャガの芽出し
Q:秋ジャガイモのタネイモを切って植えたら、中が傷んで失敗しました。
秋ジャガイモのタネイモは切らずに植えるということは知っていますが、
大きなタネイモがもったいないので、できれば切って植えたいです。
何か良い方法はありませんか?
A:基本は切らずにですが、切るのなら乾燥が必要です。
[秋ジャガイモQ&A タネイモ]
秋ジャガイモのタネイモを切らずに植えるのは、
植え付け時期の気温が高いためです。
ジャガイモは、調理した後の食感がほくほくしているためか、
水分が少ないと思われがちです。
けれど、タネイモの中には水分が多く含まれています。
そのため、タネイモは養水分がなくても、芽を出してある程度は育つことができます。
秋ジャガイモのタネイモを植え付けるのは、まだ暑さが残っている時期です。
そのような時期にタネイモを切ると、どうしても切り口から水分が出てしまいます。
その水分が触れたところからカビが発生したり、
腐敗が進んでしまうことで土の中でタネイモが悪くなり、
栽培に失敗する可能性が高くなります。
ジャガイモはタネイモが大きければ、収量が増えるというわけではありません。
大きなタネイモを切らずに植えると、
収量は特に増えないのに必要となるタネイモの数だけが増えるので、
もったいないように感じます。
そのため、秋ジャガイモを育てる時に使うタネイモは、
あまり大きくないものを選ぶのがセオリーとなっています。
けれど、実際には大きめのタネイモしか入手できない場合もあります。
必要なタネイモの数が少ないのであれば、そのまま切らずに植えても良いですが、
ある程度の数が必要な場合は、やはり切った方が経済的ではあります。
ただ切って植えたのでは、どうしても切り口から傷んでしまいます。
そこで必要なのが、切り口の乾燥です。
春ジャガイモの栽培でも、タネイモを切ってすぐに植える場合は、
ジャガイモシリカと呼ばれるものや、草木灰などを切り口にまぶします。
こうすることで、切り口の水分がシリカや灰に吸われて、傷みにくくなるのです。
ただ、秋ジャガイモの場合、タネイモの切り口に灰などをまぶしたとしても、
春よりも気温が高いために傷みやすい環境です。
その場合は、完全に乾燥させてから植え付けるのがお勧めです。
タネイモを切った後、数日涼しい場所に置いておくことで、切り口が乾燥します。
乾燥した切り口に触っても、湿っぽさを感じなくなったら植え付けに使えます。
切り口を乾燥させる時、カビ予防にジャガイモシリカや草木灰をまぶしておくと、
より乾燥が進むのでお勧めです。
乾燥には1日~数日かかります。
秋ジャガイモは植え付け適期があまり長くないので、
早めにタネイモの準備を行い、切り口の乾燥に入ると良いでしょう。
また、タネイモを切る時は、芽の位置を確認し、
できるだけ均一に分かれる位置で切ります。
いくら切り口を乾燥できても、芽がなければ育てることはできません。
切り口をしっかりと乾燥させたタネイモを使っても、何かの拍子に傷むことはあります。
乾燥したタネイモを使う場合であっても、過湿や高温を避けて管理し、
できるだけタネイモが傷まない環境を作ることも大切です。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方