ジャガイモ 枯れる
黒い斑点ができ枯れるのは、病気の可能性が高いです
ジャガイモ栽培で、気になり心配なことの一つは、枯れることです。
ジャガイモが枯れてくる原因の中には、気せずに良いものもありますが、
大半は生育に大きく悪影響を及ぼすものです。
ジャガイモが枯れる原因を覚え、症状が出らすぐに対処し救出しましょう!
[ジャガイモ 枯れる]
■害虫による被害
ジャガイモには、つきやすい害虫が数種います。
特に注意したいのが、アブラムシ、ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)、
ヨトウムシです。
害虫による被害での枯れは、基本的に食害されてジャガイモが弱ることが原因です。
アブラムシは吸汁タイプで、
ニジュウヤホシテントウは葉の表面をこそぐように食害するタイプ、
ヨトウムシは幼虫がむしゃむしゃと葉を食べるタイプの害虫です。
アブラムシは体が小さくても、繁殖力が強く、あっという間に数を増やします。
数が増えれば、吸われる汁の量も増え、体力を奪われたジャガイモは弱っていきます。
ニジュウヤホシテントウは、幼虫も成虫も食害してくるので厄介です。
しかもジャガイモに被害を出した後は、
またナス科などの他の植物に寄生し、被害を広げていきます。
ヨトウムシは幼虫だけが食害しますが、
大食漢なのであっという間に葉がぼろぼろになっていきます。
しかも最終齢近くなると、昼間は活動しないため、捕殺が難しくなってしまいます。
どの害虫の場合でも、見つけた場合は即捕殺が基本です。
ヨトウムシ
ヨトウムシは、大食いなので気をつけます。
ヨトウムシは、生まれてすぐの時期は、集団で生活するため、
その時期に見つけることができれば、一網打尽できる場合が多いです。
もし昼間に本体が見当たらず、糞だけが残っている状態なら、
すでに大きく育っている可能性があります。
夕方以降にジャガイモの周りをくまなくチェックし、
ヨトウムシの幼虫がいたら捕殺しましょう。
また、害虫の中で一番厄介なのが、アブラムシです。
繁殖力が強く、アブラムシはウィルス性の病気を媒介することがあるためです。
食害が少量でも、病気に感染してしまっては、
生育不良に陥ったり、途中で枯れてしまうことになります。
害虫が原因での枯れは、食害と病気感染の両方が考えられます。
害虫が寄り付きにくい、風通しが良い環境を作り、
むやみに追肥するのを避け、丈夫な株に育てます。
あまりにも被害が多く出るようであれば、薬剤の利用も考慮しましょう。
■病気による被害
ジャガイモが枯れてしまう原因には、病気もあります。
ジャガイモがかかりやすい病気には、
疫病・モザイク病・軟腐病・黒あし病などがあります。
いずれもジャガイモの生育が途中で止まる、急激に枯れこむなどの症状が出ます。
まずは病気にかからないよう、環境を整えてあげることが大切です。
風通しの悪い環境は、病気を媒介する害虫の発生にもつながりますし、
菌の繁殖の原因にもなります。
株間をしっかりととり、密植は避けましょう。
また、水はけの悪い環境も、病気の原因となります。
もともとジャガイモは水はけの良い土を好みます。
過湿が苦手なので、水の与えすぎには注意しましょう。
疫病という病気にかかった場合、放っておくと悪化し枯れますが、
早期発見・治療を行えば、回復することも多いです。
こまめに見回りをし、異変を見つけたらすぐに薬剤で対処するようにしましょう。
■生育不良
病気にはかかっていないけれど、生育不良に陥ったため、
うまく育つことができずにそのまま枯れてしまうことがあります。
病気や害虫以外に、生育不良になる原因は、
水はけが悪い・日照不足・土が合っていないなどが考えられます。
土質や栽培環境など、ジャガイモに合わせて見直す必要があります。
収穫間近(植え付け後90~100日)の枯れは、収穫のサインです
地植え収穫間近
■収穫間近
ジャガイモは収穫時期が近づくと、だんだんと葉色が薄く黄色っぽくなってきます。
確かに枯れてきている状態ですが、収穫間近であれば、枯れてくるのが普通です。
まだ蕾もつかない時期に枯れたり、明らかにまだ収穫には早い時期に枯れる場合や、
病斑などが見られる場合は、収穫以外のことが原因で枯れてきています。
健全な状態での枯れなのか、状態が悪く枯れてきているのかを見分けることは、
ジャガイモ栽培ではとても重要です。
早くに対処すれば改善することもあるので、見極めをしっかり行いましょう。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方