ジャガイモ 打撲症

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ジャガイモ 打撲症

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ジャガイモは、丈夫で育てやすい野菜として、家庭菜園でも人気があります。

 

もちろん、栽培するだけでなく、食べる場合も色々な料理にも使えるということで、
常備している方も多いでしょう。

 

そんなジャガイモですが、表面上は問題がないように見えても、
皮を剥いた時に異変に気付くことがあります。

 

内側に出る異常で多いのが、打撲症です。
ジャガイモの打撲症とは、どのようなものなのでしょうか。

 

 

[ジャガイモ 打撲症]

 

 

■主な症状

 

・イモ内部の変色
打撲症の主な症状は、イモの皮下に出る変色です。
表面に症状が出ることは少なく、皮を剥いた時に初めて気づくことが多いのが特徴です。

 

皮を剥くと、内側が濃い灰色~淡い黒色くらいに変色しています。
状態によっては、変色部分が空洞化していたり、亀裂が入っていることもあります。

 

黒っぽい色に変わるという点では、黒色心腐という生理障害によく似ています。

 

けれど、打撲症はごく表面に近い部分に症状が出る点と、
変色部分はそれほど大きくならない点で見分けることができます。

 

対して黒色心腐の場合は、イモの中心に近い部分から変色することが多いです。

 

イモの表面まで変色することは少ないですが、
稀に表面にも打撲痕が出る場合があります。

 

 

■主な原因

 

・細胞の破壊
打撲症はその名の通り、ジャガイモが何かに強く当たることによって、
細胞が破壊されて起こります。

 

収穫作業や仕分け、箱詰め、運搬の間に、ジャガイモ同士がぶつかったり、
他の器具にぶつかったり、また押したりして強い圧がかかることで、
表面に近い部分の組織が壊れます。

 

この時、チロシンと呼ばれる成分がしみだし、
それが酸化することでメラニンへと変化し、黒っぽく変色します。

 

チップス加工用の皮が薄い品種は、皮が薄い分傷がつきやすく、
圧がかかると打撲症の症状が出やすくなります。

 

反対に、ラセット皮(赤っぽい色の皮)の品種は、傷がつきにくいといわれています。

 

 

■対策

 

・収穫以降の作業を丁寧に
打撲症の症状が出てしまったイモは、どうやっても元には戻せません。

 

自宅で栽培したものを自宅で消費する分には問題ありませんが、
商品として販売するなら、クレームの対象になる場合があります。

 

打撲症は、収穫以降の作業をどのように行うかによって、簡単に防ぐことができます。

 

収穫したイモを投げたり、乱暴に扱わないようにすることが大切です。

また、貯蔵中や箱詰めする時には、多重にならないように注意します。

 

たくさんのイモが重なった状態になると、下の方のイモに強い圧がかかり、
打撲症の症状が出やすくなります。

 

また、打撲症以外にも、割れや傷みの原因になるので、重ねる量も考えましょう。

 

 

■判断基準

 

打撲症の症状が出ているイモも、
変色した部分を取り除けば、食べることができます。

 

けれど、症状が出れば出るほど、可食部が減ってしまうので、
結果として楽しめる量が減ってしまいます。

 

せっかく育てたジャガイモを、最後までおいしく食べるためにも、
打撲症には注意して管理しましょう。

 

■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方


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