ジャガイモの実 食べられる
ジャガイモの実
ジャガイモは、地下にできるイモを収穫する野菜ですが、
地上に実がつくこともあるのをご存知でしょうか。
花が咲くことはよくあっても、
実が付くところまではいかないことが多いジャガイモですが、
ついた実は食べられるのでしょうか。
[ジャガイモの実 食べられる]
■ジャガイモは実がなる?
ジャガイモは、地下にできるイモを収穫して食用とします。
栽培を始める時も、保存しておいたタネイモを植え付けて育てるため、
あまり実がなるというイメージはありません。
けれど、ジャガイモにも実がつくことがあります。
もちろん、すべてのジャガイモに花が咲かないのと同じように、
花が咲いたジャガイモすべてに実がつくということはありません。
ジャガイモは、地下にイモを作るという方法で、子孫を残すようになりました。
そのため、実の中にある種からの繁殖に頼る必要がありません。
種による繁殖が必要ないため、
ジャガイモの花には生殖能力がないものが増えたのです。
ジャガイモの花には、雌しべと雄しべの両方がついていますが、
生殖能力がとても低いため、花が咲いても受粉せず、実がつかないことが多いのです。
ところが、ジャガイモの中には、実がつきやすい品種もあります。
「とうや」「ホッカイコガネ」「キタアカリ」「マチルダ」「こがね丸」などが、
比較的実のつきやすい品種です。
どれも家庭菜園で人気の品種なので、タネイモの入手も難しくありません。
■ジャガイモの実 食べられる?
ここで気になるのが、ジャガイモの実が食べられるかどうかです。
ジャガイモの若い実には、
アルカロイドと呼ばれる、毒性の強い成分が含まれています。
ジャガイモは、花はナスに似ていて、実はトマトに似ていることからも分かる通り、
ナス科の野菜です。
同じナス科で、実が食用となるトマトも、
実が若いうちは毒性のある成分が実に多く含まれています。
それと同じように、若いジャガイモの実にも、
毒性の強いアルカロイドが多く含まれているのです。
ただ、ジャガイモの実に含まれているアルカロイドも、
実が熟すにつれ、含有量が減っていきます。
完熟状態となったジャガイモの実であれば、
中毒を起こす心配はほとんどありません。
熟してきたジャガイモの実
■熟したジャガイモの実
ジャガイモの実も、完熟であれば食べられますが、
いったいいつが完熟なのでしょうか。
ジャガイモの実は、トマトのように赤くなったりと、
明らかに熟していることが分かる特徴がありません。
ただ、未熟な時は濃い緑色をしていた実が、うっすらと黄色みがかってきます。
また、マットな色あいだった果肉に透明感がうまれ、少し透き通ったように見えてきます。
さらに、果肉が未熟な時よりも柔らかくなってくるので、触った感触も変わります。
熟したジャガイモの実は、酸味と甘みがほんのりとあり、
フルーティーな香りがするそうです。
色や感触の変化とともに、鼻を近づけた時の香りがフルーティーになったら、
完熟のサインです。
ジャガイモの実は、食用として食べることが推奨されているものではありません。
食べた時、何も起こらないのが普通ですが、
体調によっては下痢などを起こすこともあります。
不安な場合は、食べるのは避けた方が良いでしょう。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方