春あかり
春あかりは、コロッケが抜群においしいです
春あかりは、家庭菜園でも人気の「普賢丸」を親にもつジャガイモ品種です。
比較的まだ新しい品種ですが、育てやすく食味も良い春あかりには、
どのような特徴があるのでしょうか。
[春あかり]
・登録年 2002年
・登録番号 ばれいしょ農林43号
・作型 春作、秋作
・主な産地 九州各地、関西以西
・特性 ほくほくのやや粉質
・栽培難易度 中級
■春あかりの特徴
・つるりとした卵形のジャガイモ
春あかりは、表面がつるつるとしていて、ざらつきがほとんど感じられません。
形もやや球形~卵形をしているので、余計につるりとして見えます。
目も浅く、皮剥きが楽そうなところも好感度が高いです。
表皮は光が当たるとツヤが出るほどつるっとしていて、色もそれほど濃くありません。
似たような性質を持っているデジマやニシユタカとよく比較されますが、
それらと比べても、見目は負けていません。
肉色はやや濃い目の黄色で、デジマやニシユタカよりも濃い色をしています。
・個数で勝負
春あかりは、1個のイモの大きさがあまり大きくありません。
けれど、1株につくイモの数が多いため、個数型の品種といわれています。
イモ1個が大きすぎると、少人数では料理に使いにくいということがあります。
その点、春あかりなら1個が小ぶりなので、少人数でも気軽に食べられるサイズ感です。
家庭菜園でジャガイモを育てる時は、大きなイモが収穫できるのも嬉しいですが、
たくさんのイモがずるずると出てくるのを見るのも、嬉しいものです。
・食味も良好
春あかりは、デジマやニシユタカと比較しても、食味が良い品種です。
ジャガイモは大きく分けて、粘質と粉質の2つがあります。
春あかりはちょうど中間か、どちらかというとやや粉質っぽい肉質をしています。
デンプン価はそれほど高くありませんが、粘質タイプのジャガイモに比べると、
ほくほくとした食感があり、コロッケやポテトサラダに適しています。
また、調理をした後の変色がほぼないので、
色が気になるチップスなどの加工にも向いています。
ポテトサラダも、良い味に仕上がります
■春あかりの栽培のポイント
・そうか病とセンチュウに強い
春あかりは、そうか病に強い「T8973-20」を母に、
ジャガイモシストセンチュウに強い「普賢丸」を父にもつ品種です。
両親の性質を引き継いでいるため、春あかりはそうか病になりにくく、
ジャガイモシストセンチュウに抵抗性も持っています。
・暖地では二期作が可能
春あかりは休眠が短く、暖地では春作と秋作の二期作が可能な品種です。
春作と秋作では、秋作の方が収量がやや減り、
イモのサイズも小さくなる傾向にありますが、食味は変わりません。
中早生で株も直立~やや直立の性質なので、家庭菜園でも育てやすい品種です。
・花は白色
ジャガイモの花は、栽培している人でないと、なかなか見ることのできないものです。
春あかりの花は白色で、春作でしか咲きません。
花数はそれほど多くありませんが、可憐な白い花は、観賞価値があります。
■春あかりのオススメの食べ方
やや粉質の肉質なので、煮込みよりは蒸したり茹でたりした後に、
潰して食べる料理に向いてます。
オーソドックスにコロッケやポテトサラダはもちろん、こふきいもにもお勧めです。
表面がつるりとしていて目が浅いので、調理しやすいのも人気の秘密です。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方