秋ジャガイモ 後作
秋ジャガイモは、収穫の時期が11月中旬~12月中旬となります
この時期になると、もうすでに季節は冬となっていることも多く、
気温が低い状態となります。
寒い時期に植え付けや種まきするのは難しいように感じますが、
秋ジャガイモの後作には、何を育てることができるのでしょうか。
[秋ジャガイモ 後作]
■秋ジャガイモ 後作に向く野菜
秋ジャガイモの後作に向く野菜には、いくつかの条件があります。
条件の合う野菜であれば、秋ジャガイモの後でも栽培が可能です。
・ナス科は避ける
意外かもしれませんが、ジャガイモはナス科の野菜です。
ナス科の野菜は、連作障害が出やすいといわれています。
ジャガイモの後作にジャガイモを育てるのはもちろん、
同じナス科のトマトやナス、ピーマンなどを栽培するのも避けた方が良いでしょう。
秋ジャガイモを収穫した直後に栽培するわけでなくても、
同じ科の野菜を育てれば連作となるので注意してください。
コマツナは、植えておくと重宝します
・低温に強い野菜
秋ジャガイモの収穫を終えてから栽培するので、低温に強い野菜を育てるようにします。
お勧めなのは、ダイコンやコマツナ、ホウレンソウ、ミズナなどの葉物野菜です。
ただし、いくら寒さに強いとはいっても、最低限の防寒は必要となります。
地温を上げるためのビニールマルチや、株元に霜柱を除けるための敷きワラ、
寒風が吹きつけないようビニールトンネルや寒冷紗などが必要となります。
ソラマメは美しい花を咲かせ、素晴らしい実をつけてくれます
・12月の植え付けが可能な野菜
秋ジャガイモの収穫は11月中旬~12月中旬となるので、
後作の植え付けは最短でも12月中旬以降ということになります。
秋ジャガイモの後は春まで何も育てないという選択肢もありますが、
スペースを有効利用したいのなら、エンドウやソラマメなどが植え付け可能です。
この場合、あくまでも苗の植え付けが可能なのであって、
タネを播くのは遅すぎるので避けるようにします。
ポットなどに種をまき、発芽温度まで温度を上げる工夫が必要です。
■栽培できる野菜が見つからない場合
秋ジャガイモの収穫が予想よりも遅れてしまったり、
後作にお勧めの野菜の中からは選べないということであれば、
いっそのこと土作りの期間にあてるという手があります。
冬の間は植物が育ちにくいのと同じように、
病気の原因となる菌や、害虫の動きも緩慢になります。
寒いときこそできるか寒おこし
このタイミングでこそ、土の状態を改善させておくことができるのです。
最も簡単で、しかもお金のかからない土壌改良には、寒おこしがあります。
夏は太陽光の力を借りて、熱消毒する方法がありますが、
冬は寒さを利用した消毒方法となります。
土の表面から30cm~50cmほどの深さまでスコップを入れ、
そのまま塊の状態で掘り上げます。
掘り上げた土の塊は、そのまま放置して冬を過ごします。
冬の冷たい空気にさらされた土は、中に含まれている水分が凍結します。
この時、低温のために病気の菌や害虫の卵などが死んで数が減ります。
昼間になると凍結していた水が溶けて土がゆるみ、
今度は団粒構造を作りやすい柔らかい土へと変化します。
この凍ったり溶けたりを繰り返すことで、土に潜む病気の菌や害虫を減らし、
団粒構造を促進して土の状態を良くするのが寒おこしです。
春になれば、また土を元の状態に戻して野菜を育てることができます。
土を元に戻す時に、上層の土と下層の土をひっくり返す(天地返し)と、
さらに効果的です。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方