ジャガイモ 発芽率
ジャガイモの発芽
ジャガイモは丈夫で、世界で広く栽培されています。
痩せた土地でも育つくらい強い植物なので、家庭でも栽培しやすいとして、
家庭菜園でも人気です。
そんなジャガイモですが、栽培中に気になるのは、
地下にどれくらい新しいイモがついているか、つまり収量です。
けれど、タネイモを植え付けた後の発芽がうまくいかなければ、
新しいイモがつくかどうか以前の話になってきます。
そもそもジャガイモの発芽率は、どれくらいなのでしょうか。
[ジャガイモ 発芽率]
■ジャガイモ 発芽率
ジャガイモは、タネイモを植え付けてから芽が出るまで、少し時間がかかります。
だいたい2週間～1ヶ月ほどが目安となりますが、
1ヶ月以上待っても芽が出てこないものは、欠株となります。
発芽までにかかる日数が短い植物であれば、また播き直すという方法もありますが、
ジャガイモのように発芽に1ヶ月もかかる植物は、
播き直しをしても他の株と1ヶ月もタイムラグができるため、
うまく育たない可能性が出てきます。
最初からどれくらいの欠株が出るのかを見越してタネイモを植え付ければ、
ある程度の収量計算ができるようになるのですが、
ジャガイモの発芽率は、実際どれくらいなのでしょうか。
・発芽率の条件
ジャガイモの発芽率は一定でなく、色々な条件によって変わります。
栽培している環境や土の質、その年の天候や気温、栽培している品種などなど、
発芽率を変える条件はいくつもあります。
この中でも、発芽率変動の条件として変わらないのが、
栽培している品種による違いです。
ジャガイモには、品種ごとに少しずつ違った性質があります。
休眠期間も品種によって変わる性質の1つで、この休眠期間の長短によって、
発芽率が変わるといわれています。
男爵の芽出し
男爵やトヨシロ、シンシア、ピルカなどは、休眠期間が長い品種です。
休眠期間が長いということは、休眠から覚めにくいため、
タネイモを植えても休眠からなかなか覚めず、
ヘタをするとそのままタネイモが腐って発芽できない、
ということがあるのです。
デジマの芽だし
反対に休眠期間が短い、
デジマやアンデスレッドなどの秋ジャガイモの栽培に向いた品種では、
休眠から覚めやすいため、タネイモを植えた後も休眠が覚めやすく、発芽しやすいです。
もちろん、休眠期間が長い品種でも、環境や天候によって、
発芽率が100％近くなることもありますし、反対に休眠期間が短い品種であっても、
何等かの原因によって発芽率が著しく悪くなることはあります。
・芽出しの効果
発芽率が一定でないとなると、欠株がどれくらい出るのかは気になるところです。
タネイモを植え付ける前に、発芽が難しいタネイモが分かれば、
そのタネイモを取り除いて植え付けることで、欠株が出にくくなります。
タネイモに発芽能力があるかどうかを判断するために便利なのが、芽出しの作業です。
催芽処理ともいわれる方法で、やり方はとても簡単です。
日当たりの良い暖かい窓辺に、タネイモを置いておくだけです。
ジャガイモは光に当たると緑化するため、光には当てないように保存しますが、
タネイモは植え付け後に食べるわけではないので、緑化しても問題ありません。
むしろ芽出しをすることにより、
タネイモからきちんと芽が出ている状態＝休眠から覚めた状態を作ることができます。
同じ品種、同じタイミングで芽出しを開始したタネイモの中で、
明らかに芽が出てこないタネイモがあったら、
それはすでに発芽能力がなくなっているタネイモと判断できます。
タネイモから芽が出てくるまでに必要な期間は、1週間～2週間ほどです。
部屋の気温や日当たりの具合にもよりますが、だいたいこれくらいの期間があれば、
芽出しが完了して芽の位置が確認できるようになります。
植え付け時期よりも早くにタネイモを準備しておく必要はありますが、
芽出しをして発芽能力のないタネイモを取り除いておくことで、
植え付け後の発芽率100％も夢ではなくなります。
また、芽出しをすることで、芽の位置が見えるようになります。
タネイモを切って植え付ける場合、
芽の位置と数を考慮してカット位置を決められるというのも、芽出しのメリットです。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方
