ジャガイモ 徒長

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ジャガイモ 徒長

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ジャガイモを育てていると、想像以上に草丈が伸びることがあります

 

 

品種によって少しずつ背丈は変わるため、大型になるものもありますが、
全体的にひょろひょろとしていて、間延びしたような状態だったり、
葉がとても小さいと感じるのであれば、それは徒長している状態かもしれません。

 

ジャガイモに限らず、他の植物でも徒長は起こります。
徒長をすると、ジャガイモ栽培にどのような影響が出るのでしょうか。

また、徒長の原因や対策はあるのでしょうか。

 

[ジャガイモ 徒長]

 

 

■ジャガイモ 徒長とは?

 

ジャガイモは、地下にタネイモを埋めた後、しばらくすると地上に芽が出てきます。
地上では、その出てきた芽がどんどん伸びてきて、光合成をして養分を作ります。

 

作られた養分は、株全体が生長することにも使われますが、
おもに地下に新しくできたイモを大きくすることに使われます。

 

ジャガイモは地上部が生長して光合成することで、
地下のイモの収量も期待できるということになります。

ただ、地上部が大きく長く生長すれば良い、ということでもありません。

 

地上に伸びた茎葉が、なぜかひょろひょろとしていて頼りなく、
葉の部分がやたら小さくなることがあります。

 

このような状態を、徒長と呼びます。

徒長したものは、その後の生育過程で正常にはなかなか戻りません。

 

特にジャガイモは、栽培期間がそれほど長くないため、
一度、徒長した株は、最後まで徒長したままになることがほとんどです。

 

ひょろりと軸が長くなったジャガイモの地上部は、
とても倒れやすく、強風によって折れることもあります。

 

倒伏すると、病気感染や害虫被害にあいやすくなりますし、
茎と茎が重なって日照不足にもなります。

 

また、葉が小さいために、光合成がうまくいかず、
作り出すことができる養分の量も、少なくなる可能性が高いです。

 

 

葉の色が濃く窒素過多が疑われます、支柱を添えています

 

 

■ジャガイモ 徒長の原因

 

そもそも、ジャガイモはなぜ徒長するのでしょうか。
徒長の原因を知っておけば、予防もしやすくなります。

 

・日当たりが悪い
徒長の最も多い原因は、日当たりの悪い環境で育てていることです。
ジャガイモは痩せた土や乾燥した環境など、過酷な環境でも育ちやすい植物です。

 

けれど、きちんとイモを肥らせてたくさん収穫したいなら、
栽培に適した環境を作ることも大切です。

 

ジャガイモは日当たりの良い場所を好みます。
日当たりの悪い場所で育てていても、すぐに枯れるということはありませんが、
徒長しやすくなり、結果として収量も落ちてしまいます。

 

・株間が狭い
実は株間が狭いことも、徒長の原因となります。
日当たりが良い場所で育てていても、株間が狭いことによって、
日照不足を引き起こすからです。

 

株間が狭いと、それぞれの株から伸びた枝がぎゅうぎゅうに詰まります。
隣の株の茎葉と重なるため、光が均等に当たらなくなります。

 

最初は問題なかったのに、茎葉が伸びてきたら急に徒長しはじめたというのであれば、
株間が狭いことが原因かもしれません。

 

・窒素過多
ジャガイモは痩せた土地でも育つため、肥料は少なめで栽培します。
前作の肥料状態によっては、無肥料で育てた方が良いこともあるほどです。

 

適度な追肥を心がけていても、いつのまにか肥料過多となり、
徒長を引き起こすことがあります。

 

一般的な肥料には、窒素・リン酸・カリが含まれていますが、
この中でも窒素が多い肥料を使っていると、
窒素過多となって徒長の症状が出やすくなります。

 

窒素過多は、徒長の他に病害虫の被害が出やすくなるなど、
良いことはありません。

 

 

■ジャガイモ 徒長 対策

 

色々と予防をしていても、徒長してしまうことはあります。
また、徒長していなくても、長く伸びた茎が倒れてしまうことはよくあります。

 

長く伸びて倒れた茎を見ていると、短く切ったら良いように思えますが、
ちょっと待ってください。

 

せっかく伸びた茎や葉を短く切ると、余計に光合成量が減って、
生長への影響が大きくなります。

 

まずは、倒れた茎を起こし、対策を行いましょう。

 

 

株元に土寄せして倒れないようにします

 

 

・土寄せをする
長く伸びてぐらぐらしている場合は、株元に土寄せをすることで、
ある程度倒伏を抑えることができます。

 

元々、ジャガイモ栽培では、栽培中に何度か土寄せを行います。
この時、株元を支えるようにしっかりと土寄せをしておくと、倒伏しにくくなります。

 

また、地下にできた新しいイモの上に土をかぶせることで、緑化を防ぐこともできます。

 

・紐を張って支える
完全に倒れていないけれど、いつ倒れてもおかしくない状態の場合は、
栽培しているエリアの四隅に支柱を立て、そこに紐を結んで囲うことで、
簡単な柵を作ることができます。

 

実際にジャガイモの茎が倒れてきても、紐によって支えることができるので、
完全な倒伏は防げます。

 

プランター栽培などでジャガイモを育てている場合も、プランターの四隅に支柱を立て、
同じように紐で囲むことで、柵を作ることができます。

 

・支柱で支える
支柱と紐で柵を作っても間に合わない時は、茎1本に対して1本の支柱を立て、
そこに誘引する方法が確実です。

 

ただ、支柱を挿す時、すでに地中に新しいイモができている場合、
イモを傷つける可能性があるので、作業は慎重に行いましょう。

 

■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方


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