ジャガイモ 石灰
丹念な土づくりが、良いジャガイモを育てます
ジャガイモを育てる時、植え付け前に土作りを行います。
他の野菜を育てる時は、堆肥や腐葉土の他に、
石灰を土に混ぜることが多いです。
ジャガイモ栽培でも石灰は必要なのでしょうか。
[ジャガイモ 石灰]
■石灰の効果
野菜を育てる時、植え付け前に土作りを行います。
この時、土の状態を良くするために、堆肥や腐葉土を入れたり、
元肥として肥料を加えたりします。
それと同時に、石灰を一緒に加えることがあります。
土作りの時に石灰を加えるのには、理由があります。
石灰は、カルシウムがおもな成分のため、土中のカルシウム補給に効果的です。
それにプラスして、アルカリ性の資材であるため、
土に加えてよく混ぜることによって、
酸性に傾いた土を中和させることができます。
多くの野菜は、弱酸性から中性を好みます。
日本は雨が多い国のため、土は放っておくと酸性に傾きがちです。
これを植物が育ちやすいように調整するために、
多くの野菜栽培の前に石灰を加えるのです。
そうか病のジャガイモ
■ジャガイモ 石灰
ジャガイモ栽培をする前、土作りの段階で石灰を入れる、
と指示していることが多いです。
実は石灰は必ずしも入れなければいけない資材ではありません。
特にジャガイモ栽培では、土の状態によって、
石灰を加えるとジャガイモの生育を邪魔することがあるのです。
ジャガイモは、どちらかというと酸性気味の土を好みます。
アルカリ性に傾いた土で育てると、新しくできたイモの表面がザラザラしたり、
独特の病斑が出る「そうか病」になる確率が高いです。
収穫以前も、途中までは調子よく育っていたはずなのに、
草丈15cmほどから育たなくなり、その後収穫まで育たない場合もあります。
また、なんとか収穫に至ったとしても、新しいイモの発生がほとんどなかったり、
肥大が見られない場合もあります。
ジャガイモ栽培を何度も行っていて、いつも収穫量に満足できない場合は、
もしかすると土の酸度が問題なのかもしれません。
土が中性に近い、あるいはアルカリ性に傾いているために、
ジャガイモがうまく育ちにくい可能性があります。
長年栽培している場所は、前作の時に酸度調整のため石灰を加えている場合も多いので、
無理に石灰を加える必要はありません。
ただし、あまりにも酸性に傾いている場合は、
石灰を加えて調整した方が良いこともあります。
酸度調整をうまく行うと、良質のジャガイモが多く収穫できます
・ジャガイモに適したpH
ジャガイモ栽培では、pH5くらいまでが目安となります。
いくらジャガイモが酸性度に強いといっても、
あまりにも強い酸度では、うまく育たなくなります。
必要であれば、植え付け前の土作りの段階で、石灰を混ぜて酸度調整を行い、
pH5~pH6.5くらいに合わせておきましょう。
畑の土が酸性かどうかわからない場合は、酸度を一度計測してみるのがお勧めです。
酸度計や試験紙、試薬などを使えば、簡単に計測できます。
利用する道具によって、値段に差が出るので、使いやすいものを選ぶのが良いです。
他の様々な野菜を育てる時に、土の酸度が問題になることがあります。
定期的に酸度をチェックし、酸度調整をうまく行うことによって、
ジャガイモだけでなく、その他の野菜も良く育つようになります。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方