ジャガイモ なぜタネイモを使う
タネイモ、どっさり!
Q:ジャガイモはタネイモを育てますよね?
ジャガイモはどうして種子ではなくタネイモを植えて育てるのですか?
もし種から育てられるのであれば、どうやって入手すれば良いのでしょう?
A:種よりイモの方が発芽率高く、収量が多いからです。
[ジャガイモ なぜタネイモを使う]
ジャガイモは、タネイモを植えて育てるのが一般的です。
ホームセンターなどでも、種子の販売はなく、タネイモのみが出回っています。
タネイモから育てる理由としては、ずばり育てやすいからです。
種子から育てた場合と、タネイモから育てた場合で、
食用となるまでの期間や育ち方を知ると、タネイモから育てていることに納得できるでしょう。
■種子の場合の育ち方
1. 実から種をとる
種子の場合、市販にはないので、自家採取する必要があります。
ジャガイモも花が咲き、その後に実がつきます。
けれど、品種によって花がつきやすい品種、つきにくい品種があり、
さらに実がついて熟しやすい品種とそうでない品種があります。
この時点で、栽培に必要な種子が入手できる可能性が低くなるのです。
うまく花が咲いて着果したものは、熟すまで待って実から種を取り出します。
実も小さいですが、種もとても小さいので、細心の注意をはらって採取します。
2. 種をまく
採取した種を土にまいて、育てます。
発芽率はそれほど高くないので、
まいた数によってはまったく発芽せずに終わることもあります。
3. 育てる
うまく芽が出たものは、そのまま育てます。
水や肥料を与えつつ、地上部が枯れるまで育てましょう。
4. 収穫する
地上部が枯れる頃、うまくいけば地下にイモができます。
ただ、この時点でできるイモはとても小さく、食べられるサイズではありません。
このイモを食べられるサイズにまで育てるには、
結局は収穫した小さなイモをタネイモとして植え、
育ててイモを収穫するを数回繰り返し、少しずつイモを大きくしていくしかありません。
■タネイモの場合の育ち方
1. タネイモを植える
タネイモとして販売されているものを入手し、適期に植え付けます。
多く出回っているので、入手も難しくありません。
2. 育てる
一般的な育て方に沿って管理し、地上部が枯れるまで育てます。
植えたタネイモの凹みから芽が出て、それが地上まで伸びていきます。
根は芽の付け根の部分から発生します。
さらに生長すると、地中の茎からストロンと呼ばれる組織が発生し、
その先端に新しいイモができて肥大します。
3. 収穫する
地上部が枯れてきたら、収穫適期のサインです。
普通に育っていれば、この時点ですでに食用にできるサイズに育っています。
■なぜタネイモを使うのか?
ジャガイモを栽培する時、なぜ種子ではなくタネイモを使うのかというと、
やはり食用にできるまでの栽培期間でしょう。
種子の場合、種子を採取するのも難しいですし、
最初の栽培で収穫できるイモのサイズが小さく、食用には向きません。
そのイモを育てている間に花が咲いて実がとれたとしても、
次に種子から育てれば、また小さなイモができるサイクルになります。
これを食用になるまで育てるためには、
最初にできたイモを次の栽培のタネイモとして育てる必要があります。
結局はタネイモからの栽培となるため、何年もかかるやり方ではなく、
最初からタネイモを使って育てるようになったのでしょう。
■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方