北海50

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北海50

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北海50 C)日本いも類研究会

 

 

北海50というジャガイモの名前は、あまり知られてはいません。

一度は試験が中止になったという過去を持つ北海50の特徴や、
栽培のポイントなどをご紹介します。

 

 

[北海50]

 

 

・登録年 2003年
・登録番号 在来品種
・作型 春作
・主な産地 北海道
・特性 煮崩れしにくいやや粘質
・栽培難易度 中級

 

 

■北海50の特徴

 

・粘り強い人気によって栽培品種に
北海50は、一般の方でもよく知っている「男爵薯」を母に、
「96-56」を父にして交配して生まれた品種です。

 

交配が行われたのは1962年(昭和37年)頃ですが、そこから選抜を繰り返し、
1969年(昭和44年)には北海50という品種として、試験栽培が開始されました。

 

試験栽培は何年か続いたものの、北海50はそのまま登録品種になることなく、
試験が中止されました。

 

ところが性質が良いとのことで、北海道の函館市や共和町、恵庭市などの地域で、
独自に栽培が続けられていきました。

 

その後、2003年(平成15年)に地域在来品種として増殖が認められ、
現在も栽培が続けられているそうです。

 

・粒ぞろいが良い
一度は試験が中止され、特定の地域で栽培が続けられていた北海50ですが、
粘り強い人気の秘密は、粒ぞろいの良さにあります。

 

上イモ数は決して多くありませんが、1個のイモの重量が大きく、
しかも形が崩れにくく、大きさも揃いやすいという性質を持っています。

 

さらに、早生タイプの品種な上に、イモの肥大時期がとても早く、
早掘りをしてもある程度のサイズのイモが収獲できるというメリットがあります。

 

・肉色の変色が少ない
北海50の人気は、生育の良さの他にも、イモの状態の良さも含まれます。

 

イモの皮は標準的な薄めの黄色で、中の肉色は黄色味を帯びた白色をしています。
目がやや浅めでころりとした丸い形で見目が良く、
加工後の肉色の変色が少ないことも、人気の秘密なのでしょう。

 

 

肉じゃがに最高です!

 

 

■北海50の栽培のポイント

 

・倒伏に注意
北海50は、やや大型に育つ品種です。
ジャガイモには、茎が直立する立性と、茎が広がる開帳性のものがあります。

 

北海50はちょうど中間くらいの性質を持っているため、
やや広がった株姿となります。

 

茎もやや長めに伸びるので、栽培後半に倒伏が多くなる傾向にあります。

 

ビニールマルチなどを利用している場合はまだ良いのですが、
何もマルチをしていない場合は、倒伏することによって、
病気感染の危険が出てきます。

 

倒伏を避けるため、土寄せをしっかり行ったり、
あらかじめマルチをしておくと良いでしょう。

 

・病害虫に注意
北海50には、あまり病害虫に対する抵抗性がありません。
疫病への抵抗性は持っていますが、絶対に感染しないというわけではないので、
防除しておきましょう。

 

・花は白色
ジャガイモは品種によって様々な色の花を咲かせます。
北海50の場合は、白い花を咲かせるのが特徴です。

 

花数はそれほど多くないものの、
楚々としているのに、どこか野性味もある白い花は、とても美しいです。

 

 

肉じゃがオムレツも美味でした

 

 

■北海50のオススメの食べ方

 

北海50は、見た目がころっとしていますが、食感としてはやや粘質寄りです。

 

男爵のように粉質ではないので、火を通した時のほくほく感は少ないですが、
煮込んでも崩れにくいという性質を持っています。

 

ただ、あまりにも煮込みすぎると、崩れてしまうので、
煮すぎないのがポイントです。

 

煮た後に、ほどよく崩れる肉質なので、
肉じゃがやカレーなどに使うとおいしいです。

完全な粘質ではないものの、やや粘質なので、
コロッケやマッシュポテトなど、イモを潰して作る料理には向きません。

 

■参考
・ジャガイモ 地植えの栽培
・ジャガイモ プランターの栽培
・ジャガイモ 芽かき方法
・ジャガイモ 土寄せ方法
・ジャガイモ タネイモ販売
・ジャガイモ タネイモの選び方


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